駆け出しの頃に描いていた幻想
18の時から建築業界に両足を突っ込み、とにかく腕の良い職人になろうともがいていました。腕の良い職人の定義は人によって様々ですが、自分の思う一流に1日でも早くなりたくてひたすら周りから吸収していました。
仕事を覚えれば覚えるほど課題も増えていき、その課題を一つずつクリアするたびに成長を実感していました。
その頃描いていた夢は"一流になって良い仕事をする"でした。しかし数年を経て間もなく現実を突きつけられます。
『一流だからといって仕事は来ない』
20代前半でこの現実を突きつけられた時は衝撃でした。何の根拠もないのに腕が良ければ食っていけると勝手に思っていたんです。思考停止にも程があります。
サービスのクオリティと集客は全く別の問題で、とにかく集客ができないと何も始まらないし何者にもなれない。それに気付いたのが2年前で、そこからは集客やら経営やらを学び始めました。古典と呼ばれる本を読み漁り有料コンテンツにも課金して、知的財産へは躊躇なく投資していこう決めました。
文明化が終焉を迎えた日本では、ただひたすら働けば生きれた今までの価値観では戦えません。今再びリベラルアーツ(自由のための知)が求められる時代が来ると思っています。
現場で肉体労働する職人だからといってここを疎かにするわけにはいかない。世の中の本質を抽象的に捉えることができる能力が必要だと。
そう思い立って始めた勉強ですが、肉体労働と違ってこれだけやったからこれだけ対価が得られるといった類のものではなく、常に己との向き合いです。しかしこの地道な努力がいつか指数関数的な勢いで効果を発揮し始める時が来ると確信しています。
僕が会社の最高責任者になった時にはお金を稼がなくてはいけなくなります。だから今くらいはお金のことは考えずに自分に投資して、時が来たら会社のために身を粉にするつもりです。
現状、立場も責任も第一線で戦っている経営者たちの足の小指にも及びません。身銭を切って社会に真っ向から勝負している経営者たちを本当に尊敬しています。しかし焦らず今目の前のできることを丁寧にやっていきたいと思います。
現場からは以上です。
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